最近、アマゾンのタイムセールで割引されていた液晶ディスプレイを購入して、WQHD解像度(2560x1440)のユーザになりました。広くて快適、と喜んでいたのもつかの間、スリープ復帰時に画面が真っ暗に。なぜだ...ちなみに、購入したディスプレイは IODATA社のこちら。
https://www.amazon.co.jp/dp/B076LY7BHH/
はじめはディスプレイの異常を疑いましたが、どうやら DisplayPort(以下DP)がいたずらしている模様。
環境
まずはこちらの環境を整理しておきます。
- 本体:ThinkCentre M715q(DP x 2、AMD Radeon(TM) Vega 8、Radeon ソフトウェアバージョン 17.12)+ Win10 1809
- 本体その2:MacBook Air 2017model (MQD32JA)+ Mojave
- ディスプレイ:IODATA EX-LDQ321DB (HDMIx3, DPx1, ファームウェア v1.02)
- DP-DPケーブル(ディスプレイに付属していたもの)
- DP-HDMIケーブル:HORIC DPHD10-171BK
- miniDP-HDMIケーブル:ミヨシ DPA-4KHD01
ちなみに、上記の変換ケーブルは 2560x1080のワイド表示にも対応してくれ、安いわりに働き者です(寿命は不明)。
症状
- スリープ復帰後、画面が出ない。または、出たりでなかったりする。
- 画面が出ないまましばらくすると、「信号が入力されていません」と表示されてダウン。
DisplayPortで接続していて、スリープ復帰後に映らないというのは、結構よくある症状のようです。一般には「モニターの電源入れ直し」などが対処法らしいですが...面倒ですよね。Nanaoさんも半分さじを投げているような印象。
ちなみにアイ・オー・データさんのFAQにもエントリーがありますが、いまいち役に立たない感じでした。
試行錯誤
当初、ThinkCentreのDPポートと、ディスプレイのDPポートを直接つないでいました。これがベストだと思っていたのですが...どうやら DisplayPort にはいろいろな問題があるようで、あちこちで闘いが行われているようです。
この記事の中の「二本差し」。私も試行錯誤の過程でやりました。当初の DPポート直接接続に加え、DP-HDMIケーブルも並行してつないでおき、マルチディスプレイと思わせてミラーリング設定をするとか。でも、不安定な感じは残ったままでした。
試行錯誤の中で、RADEONの設定を下図のようにしてみました。
ポイントは3点。
- Virtual Super Resolution をオンに → OSとディスプレイとの直接対話をブロックし、間にグラフィクスドライバを仲介させる狙い
- GPUスケーリングをオンに → よくわからないが、上とセットでONにしておいたほうが良さそうな気配を感じたので(ただし挙動の変化は体感できず)
- HDMIリンク保証をオンに → これもよくわからないが、物理レイヤでエラーが出たときにわかりやすくなるかなと言う期待
で、動作が安定したような気がしました(のちに、気のせいだったことが判明)。ただ、いまいち挙動不審だったDP-HDMI変換ケーブルの動きが、Virtual Super Resolution オンで安定してくれた感じがします。
HDMI変換ケーブルの動きが安定すれば、DisplayPortのケーブルは外したほうが良い感じでした。例えば、PCを無操作で放置して自然にスリープしてしまった場合でも、クリック一発で画面がちゃんと復帰するようになりました。こんな当たり前に到達するまでに、ずいぶんと時間を浪費してしまいました...が、幸い経済的な追加負担無しで何とかなったようです。
さぁ解決、と思ったら
安心したのもつかの間、変換ケーブル経由の画面だとノイズがちらつくことに気が付きました。特に黒画面では、ちろちろと細かい輝点が飛んでいます。これって、昔、アナログ時代に時々経験した現象です。変換ケーブル内のノイズ処理がうまくいっていないのでしょう。残念ですが、これで常用するのはちょっと..短時間であれば気にしないこともできますが、やはりこれは何とかしなければ。
画面の美しさとしては直結したいところですが、何とかならないか...DP直結でも、スリープ直後、まだモニターがオートパワーオフになる前であればちゃんと映るのですが、普通に放置してしまうと、また真っ暗状態になってしまう。場合によっては色信号までも、RGBからYUVに変わってしまったりする。どういう仕組みでこんなことになるのやら。
やはり二本差しか...その後いろいろ試しているうちに、スリープ→復活(HDMI接続)→DP接続に切り替えというパスをとるのが暫定対処になりそうだとわかりました。DP接続に変えるには、コントロールパネルの「ディスプレイ」にある「マルチディスプレイ」の設定を「表示画面を複製する」から「1のみに表示する」を選んでしばらく待つ、というやり方を取ります。1を表示しに行きますが、うまくいかず、15秒経って元に戻る段階で、なぜかDP信号が有効になるという...謎な状態。
仕方ないので、しばらくはこういう感じでお茶を濁そうと思いますが、いずれは、Lenovo純正の変換アダプタを入手して試したいところです。
二本差しの最終設定がこちら。GPUスケーリングはオフにしてあります。同じディスプレイに対して二本差し、ミラーリング設定されていることがわかると思います。ちょっと格好悪い。
まとめ
DisplayPortは、これまであまり使ってこなかったのですが、こんなに不安定なものだとは知りませんでした。今後もDisplayPortには注意して生活したいと思います。
純正アダプタ、どんな感じかな。
なお、DisplayPortとHDMIの話で勉強になったのがこちらのサイト。アダプタを購入するのに参考にさせていただきます。
蛇足
一応、ディスプレイのファームウェアを v1.03 (181114-25) にあげました。方法はこちら。
ついでに ThinkCentreの BIOS も更新。V1.37に。あまり関係ないけど、どこを改修したのか不明なのは、ちょっと親切でない気がしますね。
解決
(追記 2019/3/6)そのうち、と言いつつ、手配してしまいました。スリープのたびにコントロールパネルを開くなんて、耐えられないので...4320円の出費。これってタイムセールの割引額とほぼ同じ...残念。
値は張りましたが、さすが純正、出てきた画面は文句のつけようもありません。また何年かして4Kディスプレイが欲しくなっても使えそうです。これで一件落着。いろいろ勉強させてもらいました。
(2020年6月追記)4Kディスプレイにつないで使っています。全く問題なし。
(2021年3月追記)Lenovo純正の液晶ディスプレイを繋げたら、DP接続でも問題なし。
まぁ、純正で相性問題はないですよね。これが究極の解決策...
(以下宣伝) アマゾンでも買えるようになりましたね。
ノーブランドだとこんな感じ