寒くなってきました。夏とともに、エアコンの電気代が気になる季節です。エアコンの消費電力は、夏よりも冬の方が大きくなるので、つけっぱなしは気になるところ...ですが、実はつけっぱなしの方が良いかもしれません。
エアコンの電気代はいくら?みたいなサイト(例えばこんな)を見ると、平均的に「1時間いくら」と書いてあることが多いですが...
目安にはなるものの、あまりあてにならない気がするのでメモしておきます。
エアコン暖房の消費電力を測る
とりあえず、消費電力を測ります。夏にやったのと同じですね。
今回は、夏に測った機種より一段大きい2.5kW機です。ダイキンの S25WTES、相変わらずベーシックなものですが。カタログによれば、期間消費電力量は 830kWh、1時間平均電気代は約22円です。
測定の前提条件はこんな感じ。
- 東京、木造、省エネ等級4、2階西側 10畳
- 外気温 8度
- 設定温度 20度
- 電源を入れたときの室温 12度
- 風量自動運転
消費電力は室温上昇に伴って下がっていきます。グラフはこうなりました。(縦軸の単位は W です。kWhではないのでご注意)
ちなみに、室温12度で電源を入れてから室温が18度に到達するまで約1時間、その後20度に到達するまで約1時間という感じでした。1時間いくら、で計算するのが難しいことがよくわかりますね。
スーパーざっくり計算をすれば、12度→18度の平均電力を700Wとすると、0.7kWhですから27円/kWhとして、最初の1時間が約19円。次の1時間(18度→20度)の平均電力を300Wとすると、約8円となります。
設定温度に到達すると、だいたい150Wくらいで安定しますので、1時間あたり約4円ということに。この機種の期間消費電力量をベースにした1時間あたり22円とは、ずいぶん違う結果になりました。
室温を維持するために必要な電力は、外気温と、部屋の保温(断熱)性能によって変わります。今回計測した環境では、外気温が4度になると、維持するための電力が約200Wになります。この場合、1時間当たりの電気代は5.4円ですね。
まとめ
以上でわかることをまとめます。
- 期間消費電力量をベースにして1時間当たり電気代を平均しても、実際の電気代とは結構ズレる。
- エアコンの消費電力を決めるのは、(1)外気温 (2)設定温度と室温の差 (3) 部屋の保温能力
- 断熱性能の良い家なら、つけっぱなしの方が得になる可能性大
この先は詳しいところへ
ここまで調べておいて何ですが、この手の話はさんざん先達がいらっしゃるので、リンクを紹介しておしまいにしておきます。自分で測ると面白いですよ、ということで。
蛇足データ(参考)
このエアコンだけで、1か月いくらの電気代がかかったか?をメモしておきます。電気代の算出には、27円/kWhの単価を使います。
12月 58kWh = 1566円 30日間稼働したので、一日平均 52円。
1月 62kWh = 1674円 29日間稼働で、一日平均 58円。
家電一台で、と考えると結構高い気もしますが、カタログにあるような「1時間の電気代22円」ではない、ということがハッキリわかります。