shimiminの日記

IT系のメモ書きです。

季節外れのインフル感染(ゾフルーザ初体験)

 先日、吉祥寺と上野に出かけたのですが、どうやら人込みでインフルエンザを貰ったらしく、B型に感染してしまいました。震えるほどの寒気と急激な高熱、節々の痛みと喉の腫れ。久しぶりにキターという感じです。

 近所の医者にかかったところ、検査ですぐに陽性となり、「ゾフルーザ」という塩野義製薬の新薬を提案されたので、服用してみました。今回はこの薬の話です。

 なおゾフルーザのサイトはこちら。(医療関係者ですか?に「はい」と答えないと内容にたどり着けません)

www.shionogi.co.jp

患者情報

 って自分のことですが。40代男性。やせ型。体重60キロ。昨年11月に予防接種1回。この冬の発症はなし。基本的に、インフルは仕事や生活への影響が大きいので、毎年予防接種を受けるし、発症したら抗インフル薬をお願いして服用する方針です。

 前回の発症は5年前くらいで、前回は吸入薬の「イナビル」を使用。イナビルは1回吸入するだけの薬でしたが、その効き目は素晴らしく印象的で、飲んだ翌日にはすっかり回復して元気に日常生活ができました。これぞ特効薬!という感覚です。

medical.nikkeibp.co.jp

 今回もてっきり、この「イナビル」でばっちり在宅ワークできるぞ!と期待していたのですが...近所の内科の先生からは「タミフル」か「ゾフルーザ」の二種類しか在庫してないよ、との残念なお言葉が。うーむ。

ゾフルーザ体験記

 で、ゾフルーザ。まぁ、新薬だし、イナビルと似たような効き目だろうと思って服用してみたわけですが、どうも効きが甘いというか、本当に効いてるの?という感じです。値段が高くてこの程度ならば、次回は遠慮するかも。

 今回の発熱グラフを見てみます。縦軸が体温、横軸が発症からの経過時間。なお、解熱剤は飲んでいません。(解熱剤って、すごい発汗で一瞬熱が下がるけど、すぐに元に戻るし、洗濯物が増えるだけという印象なので)

f:id:shimimin:20190421132211p:plain

体温の経過

 ゾフルーザの服用は発症+16時間の地点です。体温39度を超えて、ヘロヘロな状況。服用後24時間(グラフだと+40時間)で、体温37.6度と、まぁ下がってはいます。何も飲まないよりは良かった、とは思います。

 が、どうしても比較対象はイナビルの記憶。前回なら、この時点ですでに平熱でしたし、あの、「ウイルスいなくなった感覚」があって、リモートで仕事もできたし読書もできました。前回は、そのまま治ってしまいました。

 一方、今回。数値だけ判断すると「ちょっと熱っぽい」くらいに見えますが、感覚としては「まだまだウイルスと戦闘中」という感じで、正直、仕事もできないし、とにかく眠い。寝てるしかない。大げさに言えばQoLの復活に至らない状況でした。

 さらに、その後グイグイと熱が上がって(グラフの+48時間から)、二峰性というらしいですが、まさかの 38.5度。ウイルスの逆襲という感じです。やっぱりお前ら死んでなかったか...

 4日目になっても、すっきりしなくて、咳も出るし、何だこれほんとに薬飲んだんだっけ?という感覚でしたが、まぁ一応体温測ると37度台だし、大丈夫かなと思って街に出たところ、また38度台になって再ダウン。さすがにこれ以上休んでられないので、イブプロフェン風邪薬を投入(グラフの+100時間)。無理やり平熱に戻しました。

 その後、熱は上がってませんが、しつこい咳が続いており、まだスッキリしない感じです。ゾフルーザ、なんかイマイチ。

いろいろ調べてみた

 で、こんなに効かない新薬があるんだ、と思ったので、ウェブでいろいろ情報を集めると、どうも評判が悪い。一番の指摘は「耐性ウイルスのできやすさ」です。この薬は作用機序がタミフルとかイナビルとは違って「ウイルスの増殖を直接阻害する」ことになっており、ウイルスの変異に弱いとのこと。

 NHKでも連日報道されてました。知らなかったけど...私の「ウイルス逆襲」も、もしかすると耐性化したのかもしれません。(NHKのリンクが切れたので zakzakで代用)

www.zakzak.co.jp

 感染症研究所の調査でも、この薬の耐性株が多く検出されています。

www.niid.go.jp

 ちょっと残念ですが、自然の驚異というか、ウイルスのほうが一枚上手だったみたいですね。

追記

 今年の感染症学会では「外来で単独使用すべきでない」ということになったようです。まぁ、こんなに効かないんじゃ仕方ないです。Webで体験記見ると、1月~2月にかかった人は劇的に効いたらしくて羨ましい。今となっては、運が良ければ効く、くらいでしょうか。

www.yakuji.co.jp

まとめ

 今回5年ぶりに罹患して、やはりインフルエンザは手ごわいと思ったので、予防・対処などの面で、下記気を付けて過ごそうと思います。

予防

 予防接種は効く、というのが私の実感ですが、それでもヤラレルときはあります。今回思ったのは「人込みの街に出るときはマスクをしよう」ということ。

 インフルのウイルスは喉にとりつき、喉で増えるらしいです。しかも、あっという間に侵入するので「うがい」が役に立たないとのこと。「喉に取りつかせない」ことが重要だと知りました。もちろん、外出から帰ったら手洗いが重要。しっかり手を洗うのは習慣にしたいところです。

対処

 できるだけ早く内科を受診して、抗インフル薬を服用するのが幸せな道と思っていますが、今回のような「効かない新薬」ということも考えると、変に冒険するよりはタミフルと解熱剤の組み合わせを試してもよかったかもしれません。

 参考情報ですが、オーストラリアでは、抗ウイルス薬はほとんど処方されないそうです。市販のイブプロフェン風邪薬などを飲みながら、体力回復を待つのが通例とのこと。多少時間がかかる方法ですが、それもありかなと思いました。

 ともあれ、また当面かからないようにしよう!

リンク

 なんと首相官邸がページを持っています。へー。

www.kantei.go.jp

 それと、「ゾフルーザは処方しない」という先生を見つけたので張っておきます。

www.m3.com

(いちおう風邪薬を宣伝。私はコーワが好きですが、イブプロフェン配合の風邪薬は常備しておくと便利です)