Winny、といっても若い人は知らないかもしれませんが...国産のP2Pファイル共有ソフトで、一時期すごく流行ったんですよね。東大の助手の方が作られていて、逮捕されてしまって、無罪を勝ち取ったけれど、その後、病気で夭折されてしまって...というような知識はあったのですが、その裏にあったドラマが、作者がなくなられてから10年になろうというこの時期に、映画として公開されるとは。
こんなの、もう見に行くしかないでしょう！
役者陣の素晴らしさ
主人公の天才プログラマーを演じる東出さん、弁護士を演じる三浦さん、お二人とも素晴らしい演技でした。映画自体は、控えめな演出で淡々と進んでいくのですが、2時間の長丁場が全く長く感じられないのは、お二人の演技の賜物だなと思いました。
不当逮捕の怖さと、差し込まれる愛媛県警裏金事件
ごく普通の（？）暮らしが、突然奪われる逮捕のシーン。抑えた演出が、怖さを引き立てます。それと、当時警察を揺るがした裏金事件がサブストーリーとして描かれていて、最初は微妙に邪魔な印象だったのですが、終盤にきっちり繋げてくる台本にも拍手を送りたいと思います。
極めつけはエンドロールの本人インタビュー
最後は突然時間が飛んで、えっもう締めなのかうーん、関係ないけど吉田羊さん美人すぎだろう、とか考えていたらエンドロールにまさかの本人映像が。映画の世界から突然リアル世界にピン止めされたようで、すごい演出だなと思いながら最後までスクリーンにくぎ付けとなりました。
同じものは Youtube でも見ることができます。これも見るしかないです...
最後に、金子さんの技術を継ぐ会社のリンクを紹介します。
「若い人、頑張ってください」と気さくにインタビューに答えている金子さんを見て、もう若くない私ですが勇気をいただきました。
金子さんのご冥福をお祈りいたします。
（以下宣伝）
