shimiminの日記

IT系のメモ書きです。

恐怖の「デジタル認知症」

先日、中学のPTA企画で「デジタル認知症」という言葉を聞きました。聞きなれない言葉ですが、スマホを使いすぎると脳に障害があらわれるというのです。早速調べると、すでにその手の警告は山ほどありまして...ここでも、ちょっとまとめておきます。

デジタル認知症

 デジタルデメンチアとも。この本で有名になった言葉のようです。

 いろんな記事に取り上げられているので、すでにご存じの方も多いかもしれません。一日でも、スマホから遠ざかることで脳が活性化するとか。

www.mens-ex.jp

 特に怖いのは子供への影響で、小さいうちからスマホ漬けになると、脳の発育が悪くなって障害を負うというデータがあるそうです。特に感情を制御する前頭前野、記憶を司る海馬、言語を司るウェルニッケ野...重要な部分の血流が落ちてしまうとのこと。

 要するに、切れやすくなる、物覚えが悪くなる...怖すぎです。

医師たちの警告

 医師からも警告が出ています。まず、脳トレで有名な東北大学の川島教授。「物忘れ外来」クリニック院長の奥村先生。ネット依存の治療で有名な久里浜医療センターの樋口先生。そして、日本医師会・日本小児科医会からも警告のポスターが出ています。病院の壁などで、ポスターをご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。医療現場を預かる医師の警告は、症例に基づくだけに、重たいです。

http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20170215_31.pdf

 

 川島先生の話は、こちらの記事や、対談にまとまっています。

toyokeizai.net

www.chichi.co.jp

 奥村先生の話は、こちらのライブドアニュースに端的に書かれています。脳機能の低下はMRIを取ればすぐわかるそう。

news.livedoor.com

 樋口先生の本には、ネットやスマホの利用により脳がダメージを受ける度合いは、アルコール依存患者や薬物依存患者と同等、と書かれているそうです。

 また、脳科学者の枝川先生(早稲田大学)に伺った記事がこちらに。

wpb.shueisha.co.jp

  PTA企画の講師の先生からも、恐ろしい症例を一つ伺いました。小学2年生のとき、誕生日プレゼントに任天堂DSを買ってもらって、毎晩寝る前に2時間、ゲームをしていた子供さんが、中学二年生の時、学校から帰宅しようとしたところ、突然自宅の位置がわからなくなり、帰れなくなってしまった。困って徘徊していたところを保護され、若年性認知症と診断されて入院。回復まで何年もかかったそうです。

タブレット授業って大丈夫なのか?

 最近、教科書をデジタルにして、タブレットに入れ、問題を解くのもタブレットでやる風潮があります。例えばこんなやつとか。

n.loilo.tv

 なんとなく良さそうに思えるのですが、本当に大丈夫なんでしょうか。ちょっと心配です。

 デジタル教科書の弊害は、「自分で覚えずに、見て判断する癖がつく」ことだそうです。でも勉強の要諦は、手を動かして、頭を使って、覚えた記憶を総動員して...ということのはず。タブレットに出てくる綺麗なグラフィックをちょいちょいと弄っているだけで、知識が身につくとはとても思えません。

 この手のタブレット教育を本格導入した学校の、進学実績の推移を見てみたいものです。

もちろん子供だけじゃない

 スマホによって脳が情報入力のオーバーフローを起こしてしまうのは、子供だけではありません。NHKクローズアップ現代でも取り上げられていました。武田キャスターが身体を張って、自ら「前頭葉の血流不足」を番組内で開陳しています。

www.nhk.or.jp

 ここに出てくる認知症のチェックリスト、私も多数ひっかかりました。簡単な足し算に時間がかかるようになったとか、物忘れがひどくなった気がするとか。

 スマホを断って、山にこもって星を眺めるか...なお心配な向きには、認知症のチェックテストもあります。

test.ninchishouyobou-k.com

 ドキドキしながらやりましたが...無事100点取れました。ほー。 

さいごに

 デジタル認知症、引き続き追いかけていきたいと思います。皆様もどうぞご注意ください。特に小学生・中学生のお子さんにスマホを渡すのは、できれば止めたほうが良いんじゃないかなと思います。(川島先生は規制すべきと仰ってます)

 海外のサイトにも、同じような警告があります。小さい子供に与えるものではないと、強く思います。

jp.techcrunch.com

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