エオリアを購入して二回目の夏。相変わらず、部屋の湿度が下がらない問題と戦っています。昨年の記事はこちら。
この時は「においカット」をONにすることで、多少はマシになることを書きましたが、やはり「多少」にすぎないんですよね...ので、もう少し考えてみます。
除湿できない機種の特徴
割とありがちな記事で、「除湿には普通の除湿と再熱除湿があって、普通のは寒くなるけど再熱なら寒くならない」というのがあります。要するに「高級機種を買え」と言っているわけですが、これは半分本当で半分嘘です。
というのは、ダイキンのベーシックモデル(eシリーズ)ならば、普通の除湿でもそんなに寒くならずにしっかり除湿できるからです。高級機種でなくても、ちゃんと除湿できる機種はあります。例えば 27度 50% の環境を作り出せます。
では、エオリアの安いやつをはじめ、「除湿できない機種」は何がいけないのか。観察できるのは下記の状況です。
- 設定温度を下げないと除湿できない
- 冷房時の風量が絞れないので、そのままだとすぐに寒くなる
- 寒くなる割には、思ったほど湿度がさがらない
設定温度を下げた時の室内熱交換器の温度を放射温度計で測ると、稼働中だと 7.5度。この時の消費電力は約260Wです。熱交換器がこれくらい冷たければ、湿度はぐいぐいと下がっていきます。で、室温が設定温度(例えば26度)に達すると、稼働停止となります。今日の運転状況だと、26度で 54%まで下がりました。
ここからが問題です。稼働停止となり消費電力は5Wまで下がりますが、熱交換器の温度がどんどん上がっていきます。においカットONにしているので、送風は止まったままになるはずなのですが、おおよそ90秒ごとに15秒間の送風が行われ、じわじわと室内湿度をあげてくれます。停止してから15分もたつと、熱交換器の温度は 22度になりました。もしこれが 7.5度のままであれば、除湿が進むはずだったのですがね...結局、室内環境は 26.4度、61% まで戻りました。
ここから再び稼働。消費電力 260W、熱交換器の温度も10度まで下がって、また湿度が下がってきました...で、また26度54%で動作停止。この繰り返しですね。要するに、この機種は今日の運転条件では 湿度を54%以下に下げることができないわけです。とても残念。
以上まとめると、除湿できない機種には
- 熱交換器がぬるい状態で送風する(湿った熱交換器で加湿してしまう)
- 熱交換器が冷えた状態で「微風」または「無風」の設定がない(除湿するより先に部屋を冷やしてしまう)
という特徴があるようです。
除湿できる機種の特徴
では、ダイキンの安いモデルはなぜ除湿ができるのか。前にも書きましたが、「熱交換器を冷やした状態で、超微風で動作できる」のがポイントです。この時の消費電力は150Wくらい。超微風なので、室温があまり下がらない一方で、熱交換器がしっかり冷えている(大体6度~8度)ので除湿されるわけです。
最近、ペットボトルを凍らせて部屋においておけばどんどん結露して除湿できるよ、という記事が話題になりましたが、エアコン除湿だって同じこと。熱交換器を冷やしておくだけで除湿はできますから、送風ファンは超微風で良いのですね。
まとめ
というわけで、外気から湿気を集めるだとか、熱交換器の一部だけ冷やすよとか、見た目のテクニックに騙されて高額なモデルを買うよりも、ベーシックでも「風量調整が細かくできて超微風で動かせるかどうか」という点に注意すれば、快適なモデルを選ぶことができると思います。
良くわからない、という方には、ダイキンをお勧めしておきます。コスパ良し、です。
(価格コムで除湿ができないと指摘されている機種)
- シャープ AY-J22DH
- シャープ AY-H22X
- シャープ AY-F28X
- パナソニック エオリア CS-229CF
- パナソニック エオリア CS-224CF
- パナソニック エオリア CS-220DFL
- パナソニック エオリア CS-X568C2
- パナソニック エオリア CS-719CX2
- 東芝 RAS-F401M
- 三菱 霧ヶ峰 MSZ-ZW8016S
- 三菱 霧ヶ峰 MSZ-ZW4020S
(ダイキンさんの除湿の考え方)
冷房と除湿、どう使い分けるのが効果的? | ダイキンHVACソリューション東京
私は一番ベーシックな機種を使っていますが、除湿運転の時の風量の絞り方は流石だと思っています。ほとんど風の音がしませんから睡眠の邪魔にもなりません。
(裏メニューで解決)
その後、「冷房補正」という裏技を教わって、かなりマシになっています。
おすすめ。