ようやく、猛暑も過ぎつつあるようです。うちは戸建てで、どちらかと言えばローコスト住宅だと思っていますが、暑い夏を振り返って、遮熱スレート材や、断熱材の効果がどれほどのものだったかを考えてみます。
住宅スペックと計測条件について
まずは住宅のスペックです。木造軸組の在来工法で、グラスウールによる充填断熱、割とありがちなタイプ。省エネ等級4。
- 屋根直下断熱 グラスウール 16K 155mm
- 外壁 グラスウール 16K 105mm
- 屋根材 スレートぶき KMEW コロニアル遮熱グラッサ クールベージュ(
- 小屋裏換気材 準耐火通気見切り+軒裏換気材+棟換気
Bluetoothでデータを測れる温度計を、2Fの小屋裏、ロフト部分(屋根断熱・グラスウールの内側)と断熱材の外に置いて、しばらく計測してみました。計測期間は2020年8月22日から9月10日まで。ちなみに温度計はこんなやつです。私は値段で選びましたが、世の中にはいろいろあるので、お好みで。
計測結果
測定結果が下記。
グラフの上半分がロフト部(室内、24時間排気ファン稼働)で、下が小屋裏(屋根裏、断熱材の外側)です。温度が下がるのは大体朝の7時くらい、上がりきるのが夕方5時くらいになります。当然ながら、どちらもエアコンなしの状態です。なお参考まで、気象庁が発表している「東京の気温」の値をところどころ赤で記入しておきました。
一見してわかるように、断熱材の内側は温度変化が緩やかになっています。計測期間での最高ー最低の差は7.8度。最高温度はほぼ外気温と同じになるようでした。排気ファンが回っているのが効いているかもしれません。ただ、最低温度の方は、外気温と連動せず、下がりきらない感じでした。
これに比べ、断熱材の外側は温度変化が大きいです。最高温度は43.3度。日照時間が長いと上がりがちでした。最高ー最低の差は16度にもなります。最低温度が外気温ほどには下がらない、というのはこちらも同じでした。
エアコンなしのロフトで、室温が外気温を上回ることがなかったということで、断熱材の効果ははっきりしたようですが、遮熱コロニアルの効果はどうだったのか...
他の例と比較してみる
真夏の屋根裏、記事によっては60度とか書いてあるところもありましたが、ネットで見つけた事例と比較してみます。
まずはこちら。屋根材はガルバリウム鋼板、場所は岩手県水沢市とのこと。
私の計測位置に近いのは「測定点2」というもので、外気温33度~34度の日で46度強という感じらしい。うちは43度強でしたから、-3度くらい。鋼板よりは、ちょっとマシ?
こういうのを付けたほうが良かったような気もしますが...
まぁ、今のところエアコンの効きも問題ないので、よしとすることにします。